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続:Fender Deluxe Reverb Ampエフェクター

先日導入したUniversal Audioのエフェクター「Dream’65」。録音も色々試してみましたが、スタジオでもBlackstarのコンボとMarshall JCM 800にReturn挿しして試しました。まだまだ追い込みは必要ですが結構使えそうな感触です。

そんな中、こんな動画を見つけました。

30分以上ある長めの動画ですが、開始から26分位程でMateus Asatoが登場し、本物の65年製Fender Deluxと、Dream’65を弾き比べしています。キャプションでアンプかペダルかスタジオマンが切り替えた結果が表示がされる仕掛けですが、私も全く聴き分けできていませんが、弾いてるMateus Asato自身でもアンプなのかエフェクターなのかの判別がほぼついていないようで笑えてきます。

まだまだ追い込みが必要ですが、これでそろそろ一曲録音したいなと考えています。

Fender Deluxe Reverb Ampエフェクター?

オーディオインターフェースにUniversal AudioのApolloシリーズを入手して以来、ほぼ不自由無い録音環境が整ったものの、そこでどうしても出ない音が昔使っていたFender Deluxe Revervの音。近い音はFender 55 Tweed Deluxeでも作れるのですが、キラキラと突き抜けるような高音と、それに寄り添うリバーブの音を作れずにいました。

リバーブは、最近Universal Audioからエフェクターサイズのハードウェアが出たので気になっていましたが、6月に入って何とそれと同サイズの「Fender 65年製 Deluxe Reverb」が発売されました。事前にYoutubeのデモサイトで音を確認し、製品マニュアルを検索して調べた結果、まさに望んでいた音と機能そのもの! 私としては超珍しく2004年に発売された「EDIROL R-09」以来の予約購買をしました。半導体不足で入荷を心配していましたが、予定通り出荷されて無事に購入。早速色々と試しています。少なくとも昔に実機で使っていた「60年代Fenderの音」に近い感じで録音できることまでは確認できました。

このマシンは、オーディオ・インターフェースの機能は持っておらず、出力仕様は標準ジャックのみ。しかも、立ち上げにパソコン並の待ち時間はあるものの、スマホとはBluetooth接続できて、サンプル設定をロードしたり、自分で作った設定を保存したりできるので便利です。殆どコンピュータそのものです。

ただ、折角エフェクターサイズの機器なので、ライブでも応用して使えないかと考えてボードに組み込んでみました。電源を大食いするので、電源ユニットも新調して70年代風に「歪→テープエコー→アンプ」という超シンプルな接続順にして、録音・ライブ共用でボチボチ使ってみようと考えています。

SHARCプロセッサーとFuchs Overdrive 50

SHARCプロセッサーとか、Anlog Devicesと言ってもギタリストだと、多くはご存じない製品/メーカーだと思います。しかし、LINE6のM6やStrymonのFrint、最近の製品だとHotoneのAmperoやMooerのGE300などに共通して採用されているDSP製品で、Apolloシリーズのアンプ製品群の実装もこのプロセッサーが使われています。このDSP、実はギター関連機材だけでなく自動車からエネルギー分野まで、非常に幅広く使われている汎用DSPで開発ツールも豊富に用意されています。

高性能だけに単体価格もそれなりで、搭載製品もまあまあ価格になっていますが、各社が揃って同じチップを使用する理由はやはり高速さに起因する音質の良さと開発の容易さだと思います。Apolloの場合、アンプ・プラグインは3つ(以上)の会社が提供しているようです。Marshall JTM Classicはスウェーデンを本社にするSoftube社Fender Deluxeは、Universal Audio自身。そして、今回紹介するFuchs Overdriveは、Brainworxというプラグインメーカーが作っています。同社は、他SuhrやDiezelと中々マニアックなアンプの製品群を数多く発売しています。

Fuchs Overdrive 50は、操作パネルを見て「ピン」と来る方も多いと思いますが、所謂Dumbleクローン・アンプの一つです。MarshallやFenderのギラギラ感が少し抑えられ、クリーンもオーバードライブチャネルも、クリスタルでシルキーな音という表現が近い感じの音かなと思います。もちろん、私はDumbleの音なんて聞いたことありませんので、この動画を参考に色々試したところ、80年代のモデルに近い感じでした。ロックよりジャズやフュージョン系で、2チャンネルあるのでクリーンからディストーションまで幅広い音作りが可能です。私的にはカールトンのプリセットが一番のお気に入りかもです。

また、このアンプは一体化されたノイズゲートやコンプ・ディレイまで付いており、特にコンプは音作りで良い働きをしてくれるようです。スピーカーキャビネットとマイクも色々選択できるので、コントロール可能な設定項目は3つのアンプの中では一番多彩です。

もちろん、アンプ入力前にエフェクターを繋ぐのは実アンプと変わりません。単純にエフェクターを途中で噛ませてApolloの入力端子に入れるだけです。
Unison Preampsセクションにプラグインのエフェクターを入れることもできるようですが、私の場合は実機のRATと入れた場合とRATプラグインをUnison Preampsに入れてその後段でアンププラグインを挟んだ場合は、前者が気持ちよかったです。やっぱりつまるところは「本物」が一番かもしれませんね。

と、いうところで今回の連載もお後がよろしいようで。

ユニゾン・テクノロジーとFender Deluxe

Universal AudioのApolloシリーズの特徴のひとつとしてUnison Preampsという技術があります。これは、インピーダンス、ゲインステージの「スイートスポット」、そしてコンポーネントレベルの回路動作をキャプチャすることによって、そのプリアンプが持つ微妙なトーンやフィールを再現しようとするものです。

多くは、スタジオでよく使われるNeveやSSLといったマイクプリアンプのエミュレーションに使われていますが、同じ技術がギターアンプにも応用されています。ジェフベックを始め、ストラト使いの多くはボリュームポッドを巧みに操作して表情を豊かに表現します。ギブソン使いも、B.B.KingやSantana、最近だとDerek Trucksも、そのビデオをよく見ると頻繁にボリュームを操作しています。ギター側のボリューム操作による音色変化や、他のギターに替えた時の音色変化は単に音量だけでなく、実は微妙なインピーダンスの変化も同時に発生しており、アンプ動作がそれに追従してくれることで「本物らしい操作感」が生まれてきます。

Apolloシリーズで、このUnison Preampsを使うには、Consoleアプリで専用に設けられた場所にプラグインを置きます。他のプラグインと異なり「初段の入力に直結した1つだけ」となるので、所謂「掛け取り」方式の録音のみに対応します。生音で録音して、後からアンプの調整や交換ができないデメリットはありますが、そんなことを忘れさせてくれるリアルな音と操作感を得られます。

そのテクノロジーを存分に使ったFender 55 Tweed Deluxeは、オリジナルの5E8回路を使った2台の実機をキャプチャーした結果を元に作られています。実機同様にギターとマイクのボリュームとトーンの3つしかツマミはありませんが、そこから出てくる音色はUnison Preampsの威力もあって本当に変幻自在です。Marshall同様の4つのインプット使い分け、オリジナルのJensenスピーカーに加え、JBL D120、Celestion G12と当時の代表的スピーカー3種、2箇所/2方向/5種類のマイクの調整で、ツィード期からシルバーパネル期を思わせる音色までを作ることが可能です。Marshall風のリンクではなく、当時も行われていた「Y字ケーブル」を使ったマルチ駆動も再現されています。

Unison Preamps使用時は、レベル表示のLEDがオレンジ色に変わるので、見た目的にも判りやすい上、Apollo TwinのPREANPボタンで入力、MONITORボタンで出力レベルを操作できるため、曲にとって最適な音色を決めるための音量調節も非常に直感的に操作でき、録音だけでなく練習用アンプとして使っても快適です。

で、Marshall、Fenderと揃っても場所制約が無いアンプシュミレータ。
これで満足しないのが物欲ギタリストの性です。こんどは、シルキーな歪を求めてDumble系アンプも買ってみました。
次回は、Fuchs Overdrive 50です。

アンプモデリング

私達の回りをみると、ギターこそ「59年製の仕様を見事に再現…」とかの言葉が踊りますが、カメラでも電話でもデジタルがアナログを駆逐しています。音楽制作でもプロの世界では今やデジタル録音にほぼ完全に移行し、自宅で録った音がそのまま使われることすら珍しくありません。
ギター本体はともかく、ギター・エフェクターもマルチを始めデジタル系は多機能な割に安価なものが多くでてきて、アンプもKemperからYAMAHA THRシリーズまでデジタル系が市民権を得つつあります。ビンテージ・アンプをプロファイリングしたKemperと生アンプの比較では、プロギタリストTAKUYAがすでに6年前に「判別不能」と言いだしていました。

もちろん、生バンドで演奏する際のアンプとしては私を含め「許せない」人も多いと思いますが、おウチでの録音や練習となるとデジタルに頼るのも現実的なところになってきました。私は、先日我が家に来たUniversal AudioのApollo Twinのプラグイン・アンプを試していますが、自宅使用に絞ればZinkyより、VOXより多くの点で優れています。そこで、「音」を言葉で説明するのは難しいですが、そのしくみや操作感を中心にご紹介していきたいと考えています。

最初は、このApollo Twinを買うと無料でついてくる「Marshall JTM Classic」についてです。誰もが大好きな通称プレキシ「Super Lead 1959」のプラグイン版です。Apolloシリーズは、Silver Jubilee 2555などの結構マニアックなアンプなどMarshallだけでも数種類のプラグインを発売していますが、最初からついて来るのは多くの機能が省略された簡易版です。

それでも、多数のデモ演で知られる村田善行さんの動画でみられる、インプットの選択やトーンコントロールの効き等を見事に再現していることに感激します。私自身は、Fender派なのでMarshallアンプは、少しネバリが強くハイが強めに感じるものの、アンプとしての反応は十分なレベルでした。何より、自分の部屋でモニタースピーカーを通して、歪レベルや音量を練習曲に応じていくらでも自在に変えられるって本当にありがたいことです。しかも、それをプリセット保存できるのも嬉しいポイントです。

で、やっぱりこの手の音で弾き続けているとFener系の音が恋しくなります。同社のプラグインでFener系は2種類しかありません。その2種だと、実際に弾いたことはありませんが、5E3サーキットを再現したという’55 Tweed Deluxeを購入することとしました。
次回は、その導入体験を書いてみます。