Marshall Amp

アンプモデリング

私達の回りをみると、ギターこそ「59年製の仕様を見事に再現…」とかの言葉が踊りますが、カメラでも電話でもデジタルがアナログを駆逐しています。音楽制作でもプロの世界では今やデジタル録音にほぼ完全に移行し、自宅で録った音がそのまま使われることすら珍しくありません。
ギター本体はともかく、ギター・エフェクターもマルチを始めデジタル系は多機能な割に安価なものが多くでてきて、アンプもKemperからYAMAHA THRシリーズまでデジタル系が市民権を得つつあります。ビンテージ・アンプをプロファイリングしたKemperと生アンプの比較では、プロギタリストTAKUYAがすでに6年前に「判別不能」と言いだしていました。

もちろん、生バンドで演奏する際のアンプとしては私を含め「許せない」人も多いと思いますが、おウチでの録音や練習となるとデジタルに頼るのも現実的なところになってきました。私は、先日我が家に来たUniversal AudioのApollo Twinのプラグイン・アンプを試していますが、自宅使用に絞ればZinkyより、VOXより多くの点で優れています。そこで、「音」を言葉で説明するのは難しいですが、そのしくみや操作感を中心にご紹介していきたいと考えています。

最初は、このApollo Twinを買うと無料でついてくる「Marshall JTM Classic」についてです。誰もが大好きな通称プレキシ「Super Lead 1959」のプラグイン版です。Apolloシリーズは、Silver Jubilee 2555などの結構マニアックなアンプなどMarshallだけでも数種類のプラグインを発売していますが、最初からついて来るのは多くの機能が省略された簡易版です。

それでも、多数のデモ演で知られる村田善行さんの動画でみられる、インプットの選択やトーンコントロールの効き等を見事に再現していることに感激します。私自身は、Fender派なのでMarshallアンプは、少しネバリが強くハイが強めに感じるものの、アンプとしての反応は十分なレベルでした。何より、自分の部屋でモニタースピーカーを通して、歪レベルや音量を練習曲に応じていくらでも自在に変えられるって本当にありがたいことです。しかも、それをプリセット保存できるのも嬉しいポイントです。

で、やっぱりこの手の音で弾き続けているとFener系の音が恋しくなります。同社のプラグインでFener系は2種類しかありません。その2種だと、実際に弾いたことはありませんが、5E3サーキットを再現したという’55 Tweed Deluxeを購入することとしました。
次回は、その導入体験を書いてみます。