68年ストラトのピックアップ交換(準備編)

使い始めて50年になる私の68年製ストラトキャスター。フレットやナット、ブリッジ、ピックガード等々、多くのパーツを問題が出た都度に入れ替えてきましたが、ピックアップから出力ジャックに至る電気系は購入時からどこも入れ替えせずに使えていました。流石にボリュームポッドは、時々ガリノイズが出ていましたが、これも接点復活剤などで復活させると復旧できていました。

 ただ、ここ数年はピックアップコイルの緩みからかハウリングが酷くなり始め、ピックアップカバーの共振を防ぐ処置をしたり、演奏中にもトーン・ボリュームを弄ったりで何とか逃げていました。でも最近では、3つのピックアップのバランスも崩れてきて、ボリューム・トーン操作も限界に達し、重い腰を上げて根本対策を打つこととしました。
当初に考えていた対策は、以下の3つ。

  1. 新しいピックアップにすべて入れ替える
  2. ピックアップを巻き直す(リワインド)
  3. ピックアップを含浸処理する(ポッティング)

 どれも私の経験したことが無い事で、独りで悩んでいましたが、65年製ストラトの愛用者でもあるトモ藤田さんのYoutubeを見て、グリニングドッグ工房さんを知りそのオーナー・岸本さんにご相談して非常に的確なアドバイスを頂け、1案の「ピックアップの全交換」に挑戦することになりました。岸本さんは、屈指のピックアップビルダーでトモ藤田さん曰く「ヴィンテージのピックアップを本当に理解されて新しいパーツであの音を作られるのが世界中で岸本さんだけです。」とのこと、もちろん68年頃のストラトにも造詣が深く「L 60s Style」というセットを、少し時間が必要ながら作って頂くこととなりました。お値段も、手巻きのピックアップなのにとてもリーズナブルです。

 ピックアップ入手まで時間が出来ると、今迄ストラトで出来ていなかったことを…と妄想は膨らんでいきます。先ずはパーツの入手からと、サウンドハウスさんに諸々発注。比較的目立つピックガードは「いかにも新品」となるのは避けたかったので、Vanzandtのものを流用することとして、替わりにこの子には鼈甲柄のものを選んで交換作業を完了。ピックガードだけの交換なので、すべてのネジ類を剥がして付け替えれば完了ですし音もそのままなのですが、見た目の印象は一変して渋い感じが滲み出てきました。まずは第一段階は大成功!
Vanzandtは色々と改造してきましたが、イメージ的には今回が一番鮮烈でした。詳しくはこちら
 そして、いよいよ本丸のFenderピックアップ組込に。