座長の機材メモ

多くの大規模フェスティバルがそうであるように、このフェスでもビールからステージ・テントまでがいろいろなスポンサーがついている。ギターアンプは「Fender」が、ドラムは「YAMAHA」が公式スポンサーで、全ステージに据え付けられている。
特にギターアンプは、各種のフェンダーアンプがステージに用意されていたようだが、ほとんどのギタリストが’65 Twinを使っていた。シリル・ネビルのギタリストが、The Twinを使っていたくらいかな?私なら、こんなにFenderが何でもあると、実験的にバイブロ・キングとか珍しいのを使うけど、プロは確実さで選ぶの かな?

ベースアンプは、ハートキーのキャビネットにSWRのヘッドを組み合わせたものが、グランドピアノはYAMAHAが置かれていた。
キーボードでは、ハモンドB3+レスリーはかなりの回数見た。終了後の移動のしかたが、バンド毎に異なるので、多分ステージ常設では無いと思われるがホントよく見た。あと、カーツウェルをピアノ代わりに使う人も何故か多かった。
通常定番のKorg。Roland、Yamahaのキーボードは、あんまり見なかったな…

ミュージシャンの使用ギターで、何と言っても定番はテレキャスター。
少なくとも、フェスで私が見た範囲ではストラトより圧勝。
他にはBlues系では、セミアコを使う人もまだいたけれど…
ギブソンのソリッドはレスポールすらほとんど見なかった。(レスポール型ってのは何度か見たけれど)

印象に残ったギタリスト・バンドと、その機材を簡単に紹介。

ファンキー・ミーターズ:

本文にもあるとおり最前列で見たので、かなり細かく観察できました。
ギターは、白のメイプルネックながら、ナットやブリッジはジェフベックタイプというストラト。ピックアップはレースセンサー3つという、ありふれたタイプ。ピックアップは、リア・センターのハーフ・トーンをベースに、ソロでは適宜切替。
アンプはブギーのマークⅢにマーシャルの30 x 4のキャビネットの組み合わせ。フルボリュームでクランチのセッティング+時々ブースターでキメ。という私と同じような使い方。 ステージの直ぐ下で見ていたけれど、ブースターとかは不明。ただ結構でかいつまみがついていて、演奏前にローディがドライバーで何やら調整。演奏中によく見たら、足で音量調整をちょこちょこやっていたので、痛みが激しいのかも。

「何系」と分類するのが難しいけれど、とにかくいい音で。フレーズ・フィンガリングも完璧。 途中で弦が切れて、サブの黒いテレキャスター・デラックスに替えたけれど、ピックアップをセンターにして、ほぼ同じトーンで続行。

ベースは、言うまでもなくジョージ・ポーター’sプレジション・ベース。得三でも見たんだけど、この人が弾くと一回り小さく、弦も特別細そうに見える。アンプはアンペグのキャビネットにラックのアンプ。メーカーは不明。

ネビル・ブラザーズ:

ギターは、2本で共にテレキャスター。但しリード・ギターはイバニーズのセミアコと持ち替え使用。サイドギターはネビル・ファミリーの一人で、何度も見た けど特に注目点無し。リード・ギターは、まだ若い白人でなかなかの美男子で、これが上手い。私にとっての、典型的なロック・ギターで、劇的なソロへの切り 込みやディストーションでの音の延びもレクチ特有の音で、とても心地よい。
アンプは、リードはブギーのレクチの2段積み。もう一人は、ハウスアンプかとも思われる、小さなヤマハのコンボを使用。エフェクトとかは、メチャメチャ奥まったところに立ち位置があり、全く不明。

ベースは、メーカー不明の5弦タイプのジャズ・ベースで、フェスのハウス・アンプと同じく、SWRヘッド+ハートキーのシステム。

ジョー・コッカー:

ギターは、ロック系の人らしく数本を曲毎に持ち替え。その中でもメインはトム・アンダーソンのストラトタイプ。3SのナチュラルとSSHのブルーを持ち替 えて使用。他にも、メーカー不明でストラトみたいに5点スライド切り替えが付いたレスポール・スタイルのギターやゴダンのアコースティック等をプレイ。ア ンプは今回初め見たが、ボグナーのメトロポリタン・コンボで深いグリーンのレザーが美しい。隣にマーシャルのキャビネットもあったので、曲によって切り替 えていた可能性が高い。

ベースは、これもメーカー不明でモダンなスタイルの5弦ベース。アンプも、60センチは有ろうかという、巨大なスピーカーが斜めに付けられたキャビネットをステレオで使用。アンプは全く不明。

キーボードは、一人がヤマハのフルキーボードでピアノ、ローランドのシンセを効果音系に使用。もう一人は、メーカー不明のキーボードをサックスを持ち替えて使用の2キーボード構成。

ドラムは、標準のヤマハではなく、DRのフルセットを持ち込んでいた。音的にも、ロックとしては、やや硬めのセッティング。

楽器屋さん:

アンティーク屋さんが並ぶ通りで、ギターの展示がる店があったので入ってみたけれど、これが「サイン屋さん」。有名人のサインばかりを集めたお店で、ギ ター自体はフェルナンデス等の低価格品中心。それでも5,000ドル前後のお値段で、ポールのサインの入ったヘフナー・ベースは、何と11,000ドルを 超えるお値段。隣にはB.B.のサイン入りギブソンもあったけれど、値段も確認せずに退散。どうも楽器屋さんには恵まれないようだ。

CD屋さん:

タワー・レコードとフェス会場内にあるメガストアで今回は10数枚のCDを購入。そのほとんどがMetersもの! また、今回結局見ることが出来なかった、ゲートマスのDVDも入手できてよしよし。

その他に、今回は伊沢さんに教えてもらって中古CD屋さんにも行ってみた。
「MAGIC BUS」という、そのお店 は一見すると小さな壊れかけのお店みたいですが、コレクションもスタッフも充実していて。Kyokoさんも数枚のCDと、ネビルの本「The Brothers Neville」を購入。買った中古CDも本も、多分日本では手に入らないか、この価格では入手不能なもので大満足。行かれる機会あればお勧めです。

アランプーサンのマスターお勧めの、ハウス・オブ・ブルースの向かいのCD屋さんは、結局ショーウィンドウから覗いただけになってしまいました(ゴメン)。

パソコン環境:

今回持参したのは、仕事で使用しているIBM ThinkPadのX22。飛行場でも多くのノートPCを見たが、かなり多くがThinkPad。やっぱり米国では、不動の人気みたい
ホテルでこの原稿を作っているとき、「ダメもと」で内蔵されている無線LANを活かしたら、なんとインターネットに繋がってしまった。どうやら、偶然なのだが泊まった客室は9階だったけど、8階に会議室があり、そのどこかに無線LANが仕掛けてあるのかもしれない。日によって、繋がったり、繋がらなかったりだったけれど、インターネット・カフェなど期待できないご当地では、思わぬ成果で、掲示板への書き込みなどが楽しめました。